kilimHP

トルコ・イラン・アフガニスタンの
草木染め手織りじゅうたんと
キリム コレクション展

第1回開催日: 10月2日(金)~4日(日)
第2回開催日: 11月5日(木)~8日(日)

時  間 : 10:00~18:00

会  場 : ギャラリー海からの風 (佐世保市船越町785-3)

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一枚のキリム、絨毯を探し求めバザールを歩いてますと、ほの暗い店の奥の在庫の山に埋もれて、赤い絨毯に座ったアフガニスタン人の絨毯商がしきりと僕に緑茶を勧めます。そのお茶を飲みながら、僕は彼の周囲に漂う穏やかなる風格を感じないではいられません。彼と絨毯とが共にそこで生まれ育ち、死んでゆく世界は、到底自分などの手の届かぬ所にあるのでしょう。

昨今、イスラムの国々では暗く、殺伐とした話題ばかりがつきまといますが、中央アジア~中近東~西アジアには、悠久な歴史の流れに育まれた文化がたくさんあります。

今回、お見せしたいのは、遊牧民族の織物の世界です。

中近東の手織り絨毯は、様々な文化をもつ諸民族のあらゆる階層の人々によって使われてきたので、その形状や文様には彼らの感性・美意識・思想・宗教観・世界観が色濃く反映しているのです。

絨毯やキリムの織りの技術、色柄は、地域や部族の歴史に結びついて受け継がれてきました。これは自分の空想ですが、遠く遥かな昔、何千年前か何万年前かは知りませんが、羊の群れと人類が行動を共にし始めた頃にまで遡るのではないでしょうか。

西アジアから中央アジア一帯には、大昔から遊牧の先住部族が暮らしていました。この広大な地域を移動しながら生活する人々の生活用具として作られてきた織物、それが「キリム」であり、「手織絨毯」なのです。

「キリム」とは、羊と共に移動して暮らす遊牧民が自分達の生活用具として作った織物(平織り、つづれ織りの技法)です。「絨毯」は、縦糸と横糸に結び糸が加わり、毛足のある立体構造の織物です。

羊は遊牧民族にとって命そのものです。移動先々で生活の営みに必要なものとして織り成す世界は、生命の力強さと大地の温もりを感じざるを得ません。
又、羊毛という「無」の形から羊毛を紡いで糸にして「有」を創造してゆく悠久な織物文化を是非、見ていただけたらと思います。

人が作り上げた至高の芸術品
魔法のじゅうたん&キリムコレクション展
情緒的、詩情的な民族が映し出される織物の世界

 

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